わかりやすい解説・話し方

何かと話題に取り上げられている東京都知事の後任として、希望的観測から候補に名前が挙がっているジャーナリストの池上彰氏。

それもそのはず、政治・経済、国際問題などの難しいテーマをいとも簡単に、誰にでもわかりやすく解説してくれるからです。何をしたいのかわかない、何を言っているのかわからない政治家よりも、分かりやすく明確に意図を伝えることができる人だからこそ、都民の期待が高まるのは当然のことでしょう。

ご本人は都知事にも政治家にも興味がないようですが、、、

それはさておき、誰にでも分かりやすい解説をする池上氏のこうしたプレゼンテーションスキルは、2005年にNHKを退職するまでの10年間、『週刊こどもニュース』番組で「ニュースに詳しいお父さん役」として、編集兼キャスターを担当していた時に身につけたそうです。

今回は、その池上氏から学ぶ英語学習に使える“考え方”についてシェアしていきます。

英語中級者が陥るワナ

ところで、私は昨年から生徒全員に対して、3か月に1度のペースで一人ずつ学習カウンセリングを始めました。その中で現在抱えている英語学習の悩みや問題点を見つけ、都度アドバイスをしたいと考えていたからです。

そしてカウンセリングを続けているうちに、中級レベルの生徒さんに共通して“ある悩み”を抱えていることがわかりました。

日常会話を卒業した中級レベルの生徒は、色々なテーマについて自分の考えを英語で発表するトレーニングをしているのですが、テーマによっては英語がなかなか出てこないというのです。

このような生徒さんは、本人は意識してないのですが、頭の中で日本語から英語に訳そうとしています。そこで問題になるのが、「日本語能力と英語能力のギャップ」です。

例えば、「日本はもっと国際貢献をしなければならない」という内容を英語で話そうとするとき、「国際貢献」に相当する英語の単語がわからないと、そこで会話はストップしてしまいます。

“Japan should make more international contribution.”

このように、たとえ英語で言えたとしても、そのあとに具体的なことを話さないかぎり曖昧な内容になってしまって外国人には通じにくいものです。

実を言えば、こうした問題を解決する方法が池上彰氏の話し方です。

少しむずかしい内容について英語で話すとき、話し相手を5,6歳の子どもに見立てて話すようにするとうまく行きます。

5,6歳の子どもに「国際貢献が、、、」と言ってもピンとこないでしょう。

では、彼らにも分かりやすく伝えるとしたら?

世界中にはとても貧しい人が大勢います。
彼らは食べ物もきれいな水もありません。
親の手伝いをしなければならないため、学校にも行けない子供もいます。
こうした人々を日本はもっと助ける必要があります。

こう伝えれば、小さな子供でもわかりますよね。

このように、私たち大人がふだん使っている日本語を、5,6歳の子どもでもわかるようにかみ砕く練習から始めるとよいでしょう。

そうすれば辞書を使わなくても、次のように簡単な英単語を使って、自分の考えか英語で発表できるようになります。

There are many very poor people in the world. They don’t have enough food to eat. They have no clean water.
Some children can’t even go to school because they have to help their parents. Japan should help these people more.

自分の考えを英語で表現する2ステップトレーニング

  • ステップ1.日本語を5,6歳の子供でも理解できるようにかみ砕く練習をする
  • ステップ2.やさしく噛み砕いた日本語の文を英訳してみる

これらを池上彰氏をイメージしながら“口頭”で、テレビや新聞のニュースを易しく伝えるトレーニングにチャレンジしてみてください。スラスラと言いたいことが言えるようになるはずです。


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